校長あいさつ R5.6~
2024年 心新たにスタート
新年、明けましておめでとうございます。
2024年(令和6年)を迎え、皆様におかれましては、益々ご健勝のこととお喜び申し上げます。今年一年、皆様にとって幸多き年となりますよう、心からお祈り申し上げます。また、旧年中は、保護者の皆様・地域の皆様に大変お世話になりました。改めて厚く御礼申し上げます。
さて、今年は「辰(たつ)」年ですが、「十干十二支」でいうと、「甲(きのえ)辰(たつ)」の年です。「甲(きのえ)」は、十干の最初で、甲冑(かっちゅう)の「甲」の文字から鎧や兜を連想させ、種子が厚い皮に守られて芽を出さない状態や、物事に対して耐え忍ぶ状態を表しているとのことです。また、辰は「振るう」という文字に由来しており、自然万物が振動し、草木が成長して活力が旺盛になる状態を表します。この二つの文字を合わせた「甲辰の年」は、これまで耐えて努力してきたことが、グンと飛躍して、さらなる成長が期待できる年」と言われています。
コロナ禍であっても、その時その時を精一杯頑張ってきた子どもたちが、グンと飛躍して、より一層成長する2024年となるよう、本校職員一同、心新たにして教育活動を展開してまいります。保護者の皆様・地域の皆様のご理解とご協力を今年もどうぞよろしくお願いいたします。
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緊急事態への対応について
先週の石川県能登半島地震による災害、その災害援助活動中の航空機事故と、「まさか」と思う出来事が発生しました。ここに、亡くなられた多数の方々に謹んでお悔み申し上げます。また、ご遺族様等、被災された方々には、心よりお見舞い申し上げるとともに、一日も早い復旧・復興を衷心よりお祈り申し上げます。
学校といたしましては、今回の事を「他山の石」とせず、登下校時の大地震・全国瞬時警報システム(Jアラート)の発令・不審者侵入等、緊急事態への対応について改めて確認し、児童の安全安心の確保に努めることが大切になると受け止めております。つきましては、過去にご案内しました以下の文書を学校ホームページ上で改めてご確認ください。
○「登下校時に大地震が発生した際の対応について」
○「Jアラート緊急放送時の対応について」
なお、不審者侵入対応については、警察の方の指導を受けながらの職員研修を今後実施し、その後、児童の避難訓練を行う予定です。また、校外で緊急事態が発生した際は、通学路周辺や学校近隣にお住いの方々に児童が救助・避難を求めることも考えられます。その際は、児童の安全確保に最大限のご協力をお願い申し上げます。
NHK「どうする家康」最終回を前にして ~徳川家と鴻巣・川里のつながり~
間もなく冬至(12月22日)を迎えます。日照時間が短くなり、太陽のありがたさを身に染みて感じる季節となりました。保護者の皆様には先月21日からの教育相談において、お忙しい中ご協力いただき、誠にありがとうございました。担任が保護者の方々と個別にお話をさせていただく機会を設けることは、貴重な場となることを改めて感じました。
さて、私ごとで甚だ恐縮ですが、12月は、毎年それまで楽しみにしていたことが、終わってしまう月になります。それは、12月にNHKの大河ドラマが最終回を迎えるということです。私は小学6年生から毎週日曜日の大河ドラマだけは、見続けている「大河オタク」で、12月は、まさに「大河ロス」になる月なのです。(途中、未視聴の年も数本ありますが・・・。)
今回の大河ドラマの主人公は、タイトルのとおり 徳川家康 です。この家康とその子孫(将軍)と私たちの郷土鴻巣・川里との関係が意外とあることをお伝えしたく、前置きが長くなり失礼いたしました。
①鴻巣御殿 (引用サイト:鴻巣御殿模型について - 鴻巣市公式ホームページ(生涯学習課)
将軍が旅行のときに使用する専用の宿泊施設のこと。鴻巣御殿は将軍の鷹狩りのときに使用する施設として、1593年に徳川家康によって造られた。二代将軍秀忠、三代将軍家光も、毎年のように鴻巣を訪れていたという記録が残っている。その後、1691年東照宮(家康を祀った神社)が設けられた。
②勝願寺 (引用サイト:勝願寺にでかけよう| こうのす広場[鴻巣市]
鎌倉時代に建てられた寺、関東十八檀林(だんりん、僧侶の学問の場)の1つであり、徳川家の庇護を受けて栄えた寺院。今でも至る所に徳川家の家紋「三つ葉葵(あおい)」を見ることができる。
③伊奈忠次・忠治のお墓(引用サイト:伊奈忠次PR映像 バラのまち埼玉県伊奈町公式ホームページ )
②の勝願寺にある。伊奈忠次は、徳川家康の家臣として江戸に共に移り、関東を治める実務を担った。4年生の社会科で学習する人物。荒川と利根川の流れを大きく変える工事を次男忠治、孫の忠克が受け継ぎ、埼玉県東部(元荒川や古利根川流域)の洪水を防ぎ、新田を開発し米の収穫量の増加を果たした。元荒川は、屈巣地区のすぐ西側を流れており川里地区もこの恩恵を受けていると考えられる。
④屈巣沼☞掘り上げ田へ(引用サイト:宮代町デジタル郷土資料「テキスト/井沢弥惣兵衛の開発」 )
川里中央公園の弁天沼からゴルフ場周辺は、江戸時代前半は、かなり大きな沼で屈巣沼と呼ばれた。幕府の財政立て直しを期待された8代将軍徳川吉宗(別名:米将軍)は、米を増産させるために、家臣の井沢弥惣兵衛(これも4年生の社会科に登場)に見沼代用水(共和地区を通過)の工事を命じた。その際、流域のいくつかの沼を水田にかえる工事をした。屈巣沼もその1つ。他に行田の小針沼などがある。
全ては、秀吉が、家康に未開の地の江戸へ領地替えを命じたことが始まりだと思います。「もし、家康が江戸に来なければ・・」今の日本社会のかたちは、違うものになっていたのかもしれません。まだまだ、徳川家と鴻巣・川里の関係はありそうです。情報をお持ちの方は、学校まで御一報いただけると幸いです。
児童の語感を磨き、語彙を豊かにするための指導の工夫(2年生の研究授業から)
気持ちのよい秋晴れが続いています。まさに、「〇〇の秋」にふさわしい気候です。先週の金曜日(10月27日)に2年2組で研究授業を行いました。これは、来年度の11月上旬に本校において実施する「教育研究発表会」を意識した取組で、1年後には、本校で発表をすることになっております。鴻巣市内全小中学校から教員が参加し、互いの指導力(授業力)を高めるための研修の機会となります。
本校では、タイトルにあるように国語科の授業を中心に、確かな言語で豊かにコミュニケーションを図る児童(くすっ子)を育成することをめざして、児童の語感を磨き、語彙(ごい)を豊かにするための指導について研究しています。(ここでいう研究とは、どのように授業をすることが児童の力をつけることになるのかということを検証することをいいます。)
さて、今回2年生は、文の中には、「主語と述語」があること理解し、主語と述語をはっきりさせる(意識して使う)と、伝えたいことがわかりやすくなる。反対に、主語と述語が不明瞭だとわかりにくくなる。(または、通じない。)ということを学びました。いわゆる「日本語の文法」の初歩の学習となるのですが、2年生の児童にとっては、日頃ほとんど意識しないことなので、難しいと感じる内容です。確かに文法の学習は、単調で厄介な部分や面倒な部分があります。しかし、他者としっかりコミュニケーションを図るためには、用いる言葉が重要となることはいうまでもありません。ですから、日頃無意識に使っている言葉について学ぶ意味を児童とともに本校職員も考え、児童が言葉について楽しく学び、生活に生かしていけるように授業を創造していかなければならないと感じています。
授業後は、鴻巣市教育委員会の指導主事(国語のエキスパートの先生)に、ご指導いただき、授業をした担任のみならず、全職員が明日からの授業を見直すポイントを教えていただきました。その折、戦後の日本の国語教育を牽引した大村はま先生の言葉を紹介いただきましたので、原文のまま引用いたします。
〇子どもが語彙を増やすということは、結局生活を広げることです。
〇ただ、ことばづかいがじょうずだというようなことだけではなく、ことばにたいしては、常に敏感でありたいと思っています。そして、ことばの端々にこもってくるその人の気持ちを感じとるような敏感さと、そこにこめられている自分のことばの端々にいろんな気持ちをこめることをさせたいのです。
〇発表する人に対する温かい気持ちやそれをもり立ててあげる気持ちやその人が言い足りないでいるところを質問してあげる気持ちが大切です。発表する人がいっしょうけんめい発表したけれど、上がっていて大切なことを落としたり、時間が無くなって割愛(省略)したりしたときなどに、その内容をよく知っているお友だちが、じょうずに質問してあげるっていうようなことは、たいへん大切なことだと教えます。
いずれも、昭和45年に語られた内容です。53年後の令和の時代においても、色あせることなく、人として生きる上で大事にしたい感覚であることを教えてくれます。1年後の本発表時のくすっ子の成長ぶりが、とても楽しみです。
「ことばのスイッチON その②」
先週土曜日の本校の運動会では、大変お世話になりました。今年度より、新1年生の競技の再開や入場者数の制限解除をしつつ、午前中のみの開催、来校者の立見のお願い等、「アフターコロナの運動会」をRenewしながら実施することができました。
準備や片付けにお手伝いいただいた保護者様や地域の皆様、運動会の実施にあたり、御理解御協力賜りましたこと、厚く御礼申し上げます。
さて、2学期当初の学校だよりで「ことばのスイッチをONにする」ということを話題にしました。このことを受けて、今月末には、2年生において国語の研究授業も実施します。新たな言葉を獲得し、自分の気持ちを多様に表現したり、他者が書いたり話したりした言葉の意味や情景を自分なりに解釈できる児童を全校でめざしています。そのためには、「国語の時間+読書の時間+言葉の意味をつかむ時間」が大事になります。
読書の時間は、本や電子書籍を読む時間。言葉の意味をつかむ時間は、読んだり、聞いたりした言葉で知らない言葉に出会ったときに、「わからない」で済ませず、誰かに尋ねたり、辞書やインターネットで意味や使い方を調べたりして、「なるほど、そういうことなのか」と理解したり、「(そういうことがわからなくても)そういうことを表す言葉があるのか」と思う時間を指します。この言葉の意味をつかむ時間こそが、「ことばのスイッチをONにする」ときなのです。このスイッチは、不思議なことに何度かONにすることを経験すると、次第に自動スイッチになっていくとおっしゃる方もいます。自動スイッチという意味は、「調べないと(わからないと)気が済まない、スッキリしない、だから自ら調べる、使えるようにしようとする」状態のことです。
子どもたちの「ことばのスイッチ」は、いつONになるかは、わかりません。何気なくテレビを見ているときかもしれません。保護者の方が発した言葉がきっかけになるかもしれません。知り合いのおじさん・おばさんが言葉を発したときかもしれません。そこで、子どもが「○○ってどういう意味?、△△って意味がわからない」と言った瞬間を見逃さないことがポイントになるのかなと思います。もし、このような場面に立ち会うことになりましたら、「一緒に調べてみよう。」と伝えていただくことをお願いいたします。
子どもたちの「ことばのスイッチ」は、豊かなライフワークに役立つものと思っております。
「ことばのスイッチ ON」 ~子どもの語彙を豊かにするために~
「おはようございます。」と子ども達と交わす挨拶は、やはり気持ちのよいものです。今朝、しばらくぶりに挨拶を交わし、私自身の気持ちの切り替えがやっとできたという思いがしました。
2学期は、運動会を皮切りに、学校行事や体験的な活動が1学期より多く計画されています。目的をもって行事や活動に取り組むことで子ども達が大きく成長していきます。「くすっ子」一人一人が、実りある2学期となるよう職員一同頑張りますので、1学期に引き続き、保護者の皆様・地域の皆様の御理解と御支援をどうぞよろしくお願いいたします。
さて、皆様は「しぐれ」と聞いて、どんな言葉(「しぐれ」「〇〇しぐれ」「しぐれ○○」)が、思い浮かびますか。実は、7月の終業式で「しぐれ」の宿題を全校児童に出しましたので、私なりに調べてわかったことをお伝えします。
①「しぐれ(時雨)」
・晩秋から初冬にかけて、晴れたかと思うと曇り、曇ったかと思うと日差しが出るような時に降っては、すぐ止むような雨のこと。(引用HP:お天気.com) ・涙ぐむこと。涙。(引用HP:goo辞書)
②「せみしぐれ」
・せみが、一斉に鳴きたてる声を時雨の降る音に見立てて言い表したことば(引用HP:goo辞書)
③「かき氷のしぐれ」
・かき氷に赤や黄色のシロップをかけ、さらに練乳やミルクをかけたもの(引用HP:ひらけ大辞泉)
④「しぐれ煮」
・ハマグリやあさりなど貝のむき身に、しょうがを加えたつくだ煮(引用HP:語源由来辞典)
どの「しぐれ」も、どういうものを指す言葉なのかは理解できましたが、①③④は、???が残りました。それは、どうしてそれを「しぐれ」というのか、ということです。紙面の都合上、この後私が知りえたことは省略させていただきますが、私も自ら宿題に取り組んでみたところ、調べることが面白くなり、しばし没頭することができました。この状態を「ことばのスイッチがONになる」というそうです。
2学期は、子ども達一人一人が、自分の「ことばのスイッチ」をONにする取組にも力を入れたいと思っております。なお、「しぐれ」に次ぐ第2弾の言葉を募集しています。いつでも、校長にお声がけください。