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校長あいさつ R5.6~

仲間と協力 笑顔と絆の運動会

 先週土曜日の本校の運動会では、大変お世話になりました。ありがとうございました。

 今年は、9月当初からお彼岸までは、猛暑により練習を中止しなければならない日が続いたり、直前の週は、雨の心配があったりで、土曜日の開催が危ぶまれる状況でした。予定通りに進まない毎日ではありましたが、体育主任を中心に練習や諸準備をやり繰りして、運動会当日を迎えることができました。

 児童も、各々が頑張り、運動会テーマ「仲間と協力 笑顔と絆の運動会」にふさわしい内容にしてくれました。また、準備や片付けにお手伝いいただいた方々にも、感謝申し上げます。例年、皆様のご協力により運動会終了後の片付けをあっという間に終わらせていただいていることに、改めて御礼申し上げます。

 10月は、11月7日(木)の鴻巣市教育研究実践発表大会に向けて、国語科の学習に力を入れてまいります。当日、他校の先生方に授業を公開する学級のみならず、全校で「言葉を増やし、生活を広げる」ことに取り組んでまいりたいと思っております。昨年11月号の学校だよりの繰り返しになりますが、戦後の日本の国語教育を牽引した 大村はま 先生の言葉を原文のまま引用いたします。(大村はま記念国語教育の会HPより)

〇子どもが語彙(ごい)を増やすということは、結局生活を広げることです。

〇ただ、ことばづかいがじょうずだというようなことだけではなく、ことばにたいしては、常に敏感であり たいと思っています。そして、ことばの端々にこもってくるその人の気持ちを感じとるような敏感さと、そこにこめられている自分のことばの端々にいろんな気持ちをこめることをさせたいのです。

〇発表する人に対する温かい気持ちやそれをもり立ててあげる気持ちやその人が言い足りないでいるところを質問してあげる気持ちが大切です。発表する人がいっしょうけんめい発表したけれど、上がっていて大切なことを落としたり、時間が無くなって割愛(省略)したりしたときなどに、その内容をよく知っているお友だちが、じょうずに質問してあげるっていうようなことは、たいへん大切なことだと教えます。

 いずれも、昭和45年に語られた内容ですが、54年後の現在においても、色あせることなく、人として生きる上で大事にしたい感覚であることを教えてくれます。1か月後に迫った発表大会が楽しみです。

「自立・自律と連帯」の具体的な姿 ~林間学校・夏祭りから~

 夏休みが終わり、くすっ子が学校に戻ってきました。本日、校舎内に子どもたちの声が久しぶりに響き、自然と気持ちを切り替えることができました。まだまだ、暑い日が続くようですが、子どもたちには学校生活のリズムを徐々に取り戻してほしいと思います。
 さて、今回は、夏休み中にあった出来事についてお伝えしたいと思います。
 一つ目は、5年生の林間学校です。令和2年度以降、川里3小学校合同での実施を見合わせていましたが、4年ぶりに3小学校合同の林間学校を1泊2日で実施いたしました。同行した私が、2日間の中で、一番の思い出となっていることは、2日目の飯盒炊さんです。
 内容は、飯盒を2つ使い人数分のご飯を炊くことと、じゃがいも、にんじん、玉ねぎを切って、ウインナーと大きな鍋で煮て、最後にカレールーを混ぜること。いずれも、薪を燃やして、直火で調理しなければなりません。5・6名で1つのグループをつくり、その場で作業の役割分担を決め、1時間ほどで、どのグループもおいしいカレーライスを完成させました。
 作業によっては、5年生の子どもにとって手慣れたことではなかったのではと思いますが、それぞれ受け持った作業において、各自が持てる力を惜しみなく発揮している様子がどのグループにも見られました。かまどの係で煙やすすを浴びて、時に目が痛くなるのを堪えながら炎を調節して子、お米を丁寧に研ぎ、ちょうどよい量の水を入れた子、ピーラーで念入りに野菜の皮をむいていた子など、一人一人の努力を互いに褒め合いながら食べている姿が、今でも忘れられません。(林間学校の詳細については、本校ホームページをご覧ください。)

 二つ目は、おやじの会主催の屈巣小夏祭りです。熱中症が心配される暑さの中、焼きそばやフランクフルトを焼いてくださった方々や射的のテントの中で、お客さんお対応をしてくださった方々。かき氷をつくったり、風船ヨーヨーを膨らませることをしてくださった方々、ピンポン玉のボール入れゲームを制作し、運営してくださった方々、きもだめしのコースづくりをしてくださった方々、キャンプファイヤーのやぐらを組んだり安全対策をしてくださった方々、消防署への届けや機械や器具の事前点検や買い出し等々の準備をしてくださった方々。(まだまだ、お仕事はたくさんありますが省略をさせていただきます。)おやじの会の会長さんやPTA会長さんを中心に、子どもたちのために、200%の力を発揮していただきました。中には、初顔合わせの方と作業を一緒にするという場面もあったのではないかと思います。子どもたちを楽しませたいという気持ちで、お互いが結び付いている見えない糸を私は感じることができました。 
 この二つの出来事には、共通点を見出すことができます。それは、目的・目標に向かって、人が集まり、持ち場において各自の持てる力を発揮させ、一つのことを成し遂げ、達成感を得る。その達成感が、互いの心を結びつける。ということです。
 今日から始まる屈巣小の2学期の授業・学年行事・学校行事においても、上記のような心の通い合いをめざしてまいりたいと思います。今学期もどうぞよろしくお願いいたします。

R6.7 屈巣小愛(We love kususyo. )~その2~

 横断歩道を渡った後、停止してくださった運転手さんに、会釈をする。その姿を都心の国会議事堂前の路上でも見ることができました。
 それは、先月14日(金)に6年生が、社会科見学で出かけた際のことです。国会議事堂を後にして、バスが待つ駐車場へ向かうために、数名の児童と大きな交差点を渡ると、当たり前のように、6年生は体の向きを変えて、停車をしたくださった黒塗りの車に、深々と頭を下げお礼の気持ちを伝えていました。引率者の私もそれにつられるように、6年生に遅れをとる形で会釈をし、バスに向かいました。
 この「横断歩道を渡った後、停止してくださった運転手さんに、会釈をする習慣」は、屈巣小のよき伝統です。さらに、それが児童同士の中で脈々と受け継がれているところに価値があります。私をはじめ、教職員が児童に特別に指導をしているわけではなく、上級生の姿を見て、あるいは、大人の姿を見て、児童が自発的に行動(会釈)をしている結果です。このことは、大変貴重なことであり、これからも絶やさずに大事にしていきたいことです。
 いつ、どのようなきっかけで始まり今に至っているのかわかりませんが、屈巣小の卒業生たちが受け継いできた伝統であり、これも屈巣小愛あってのことと、猛暑を逃れたバスの中で、冷たいものを飲みながら暫し考えておりました。
 「横断者がいるのだから、車は止まって当たり前だ」という考えは全くなく、純粋に自分のために、停車していただいた(手間をかけさせてしまった)ことへの感謝(申し訳ないという思いを含めたもの)を伝えている児童の姿は、とても崇高なものです。

 いつまでも、くすっ子の中で受け継がれていくことを私は願ってやみません。We love kususyo ! 

R6.6_屈巣小愛(We love kususyo.)~その1~

 先月、29日(水曜日)に、春の全校花植え活動をしました。1年生から6年生の全員で、1955鉢もの花を1時間足らずの時間で花壇に植えました。1年生は、初めての作業でしたが、ポットの土が地面の上に出ないように、植えることができました。2年生以上は、手慣れたもので、花の茎を痛めることなく、上手にポットから外し、花の列がまっすぐになるように植えていました。
 赤いサルビアにブルーサルビア、黄色とオレンジのマリーゴールド、水色のシノグロッサム、赤や白のベコニア、黄色やピンクのポーチュラカと、花農家さんが、手塩にかけた花で、学校が大変にぎやかになりました。芝生の濃い緑と花の色が重なり、互いを引き立てています。
 今回植えた、花々は、地元の花農家さんから納品していただいたものです。花農家さんは、みなさん、屈巣小学校を卒業した方々です。作業が終わり、児童がいなくなり花だけになった花壇を見つめていると、「屈巣小の子どもたちのために、また、母校のために、」という花づくりに携わっている方々の気持ちが、陽の光を浴びて輝く様子から伝わってきました。多くの子どもたちにとっては、「知らない人が育てた花」ということになりますが、花に込められた多くの人の思い=「屈巣小愛」を子どもたちには、感じてほしいと思います。
また、5月18日(土)から開始された、校庭の芝刈り作業も、屈巣小の卒業生を中心に構成されているグリーンキーパーズの方々が、先述の花農家さんと同じく、「屈巣小の子どもたちのために、また、母校のために、」という気持ちで、10月半ばまで毎週作業をしてくださります。先日は、駐車場等の草の刈り払いまで、していただきました。これも、屈巣小愛のおかげです。
 この他にも、屈巣小愛を児童や学校に向けてくださる方々は、たくさんおられます。(また別の機会でご紹介できればと思っております。)子どもには、その愛をたくさん感じてもらいたいですし、いずれは、未来の屈巣の子(後輩たち)に愛を与えることができる人になってほしいと思います。

 5月19日(日曜日)には、朝のテレビ番組で「はなのまち こうのす」が取り上げられ、オープニングのワンシーンで、本校の様子が放映されました。その番組タイトルは、「花 こころに咲かせて」でした。本通信タイトルの「花」も心に咲く花。心の花を育てる愛や慈しみ(=屈巣小愛)に感謝しながら視聴しました。

We love kususyo ! (Weは、屈巣小につながる全ての人)

R6.5_備えあれば、憂いなし 「いざ」というときに備える

 麦の穂がいつの間にか伸び、学校のベランダにツバメが巣作りをする時季になりました。田んぼの水路に水が引かれ、田植えの準備も始まりました。この時季の屈巣の光景が、私は一番好きです。
 1年生も入学から1か月がすぎ、登下校時の足取りもだいぶしっかりしてきました。3名の交通指導員さんや自主防犯パトロールの方々、スクールガードリーダーさん、そして、保護者の皆様の朝の立哨当番と、多くの方のご協力のおかげで、安全に登下校ができております。毎日、本当にありがとうございます。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
 さて、昨日、大規模地震を想定した避難訓練と引き渡し訓練(1年生のみ)を実施いたしました。1月の能登半島地震(震度7)に続き、3月の旧騎西町での震度5弱、4月の愛媛県での震度6弱、宮崎県や岩手県での震度5弱と、強い揺れが記録されています。関東大震災級の地震が首都圏で発生すると、鴻巣市付近は震度6弱になると予測されています。

(NHK「命を守る情報サイト」https://www3.nhk.or.jp/news/special/saigai/index.htmlより)


 鴻巣市内の小中学校においては、「鴻巣市立小・中学校の震災時における児童生徒の安全確保の係る指針(鴻巣市教育委員会策定)」を受け、鴻巣市において「震度5弱以上」の地震が発生した際は、児童生徒の保護者等への引き渡しを実施することとなっています。また、小学校の児童においては、保護者等に確実に引き渡しが行われるまでは、学校に留め置くこととなっております。その際は、学校からメールを配信し、引き取りをお願いすることになりますが、学校からのメールが、地震の影響で遮断され不通となった場合(学校からのメールが入らない場合)でも、鴻巣市での震度が、「5弱以上」であれば保護者への引き渡しとなりますので、予め御承知おきください。この場合は、ニュース等で震度の確認をしていただき、学校へ向かっていただくことになります。なお、学校ホームページの方でも、児童の引き渡しについてお知らせをいたします。お電話での問い合わせは、回線が混み合い「話し中」となることが予測されますので、予めご承知おきください。
 

 また、屈巣小学校は災害時の避難所となります。学校の防災倉庫には、必要最低限の物が備蓄されている状態です。日頃より、いざというときのために、避難時の物品を備えていただけると幸いです。
(鴻巣市公式HP https://www.city.kounosu.saitama.jp/site/saigaitaiou/1911.htmlより)

 

R6.4_しなやかに、たくましく生きる「くすっ子」を育てるために

 半世紀以上前の旧屈巣中学校時代に植えられた正門付近の桜が、今年も開花し見ごろとなりました。また、屈巣小OBの「グリーンキーパーズ」の皆様に手入れをしていただいている校庭の芝生も、日ごとに濃い緑色に変わるなど、春の到来を五感で感じる季節となりました。
 さて、本日、32名の新入生を迎え、全校193名の児童とともに令和6年度がスタートしました。お子様のご入学・ご進級おめでとうございます。今年度も全職員が力を合わせ、本校の教育活動の推進に努めてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。特に、この4月1日より新たに着任した教職員につきましては、新たな学校・地域ということで不慣れなゆえに、ご迷惑をおかけすることがあるかと存じますが、一日も早く「屈巣の一員」となるよう、一生懸命励みますので、保護者の皆様・地域の皆様の温かいご支援、ご協力を賜りますことをお願い申し上げます。
 今年度の学校経営構想(グランドデザイン)を以下に掲載いたしました。(ホームページ上では、学校概要に掲載)学校では、授業を中心に行事等、様々な教育活動を行います。児童の毎日の活動には、一つ一つ目的や意義があり、目標達成をめざして取り組んでおります。この目標を達成する毎日の営みを、6年間積み重ねた最終的な本校児童の姿を学校教育目標【しなやかに、たくましく生きる「くすっ子」】としております。子どもたちが社会に出て、私たち大人の跡を継いでいくようになるまでには、困難や課題を乗り越えていかなければならない場面がいくつもあります。そのとき、子ども達にはどんな力が必要なのかと考えたとき、人としての「しなやかさとたくましさ」が結び付きました。未来の社会を創る今の屈巣の子どもたちを「しなやかに、たくましく育てる」ことを私どもの使命と捉え、令和6年度の教育活動を進めてまいります。
 一方、「本校職員の元気でいきいきとした姿こそが、子どもたちにとっての最大の教育環境」という観点から、職員の働き方改革を進めることも大事な視点となります。留守番電話設定時間の拡大や下校時刻を通常より早める日の設定、登下校中の安全確保を交通指導員さんや地域のボランティアの方々、そして保護者の皆様に担っていただいていることなど、職員の勤務時間外労働時間の適正化につながる取組に、ご理解、ご協力いただいておりますことに改めて感謝申し上げます。今年度も引き続き、皆様のご支援、ご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

3月は、1年間で、一番大切な月

 梅の花が早くも満開となりました。春の訪れが思いの外早く、この時季に暖かい日が多いことはありがたいのですが、6・7月はどんな暑さになるのだろうかと、心配をしてしまうほどです。学校の職員玄関には、先週おひな様が飾られ、弥生3月になったことを感じさせてくれています。
 さて、令和5年度も残り少なくなりました。3月22日(金)が6年生の卒業式。今回から、在校生代表の5年生や学校評議員さんが参列して、卒業生の門出を祝うこととしました。26名の卒業生が、自信をもって元気に巣立つ日となることを願っています。1~5年生は、3月26日(火)が、修了式となります。
 この修了式では、年度の最後の通知表を「修了証」とともに渡します。(6年生は卒業式の日)修了証には、「第〇学年の課程を修了したことを証する」と記載しています。修了とは、その学年で学習する内容を修めて(学んで)終了した(終わらせた)ということになります。しかしながら、1年間の学習内容の習得状況には、個人差ありますので、この3月に再度、復習し、次の学年に備えることが大切となります。その、一つの方法として、学習用端末機(タブレット)に付帯されている「ドリルパーク」やチームス内にある個別指導アプリの「eボード」を利用して、個々の習得状況に応じた復習(自主的な学習)を進めることがあげられます。「eボード」は、問題の解き方・考え方を授業のように動画を用いて解説してくれます。「ドリルパーク」も「eボード」も、前の学年に戻って学習することができ、お薦めのアプリです。【ただし、システムの更新作業があるため、春休み中のタブレットの持ち帰りはしませんので、ご了承ください。】
 児童に、確認してほしいことが、もう一点あります。それは、人とのかかわり方=社会性です。例えば、あいさつや返事、ありがとうやごめんなさいなど、対人関係を良好にする言葉を必要な時に、自分から言えるかどうか。また、自分の気持ちをどのように伝えたらよいか、などです。このことには、教科書はありませんが、学年に応じて求められることは、変わっていきます。
 6年生は、あと15日間、5年生は、あと17日間、4年生以下は、あと16日間の登校日数です。残り少ない期間ですが、気持ちを落ち着かせて、今日1日の生活を大切に過ごし、次の学年につなげる3月としてまいりたいと思います。特に、C日課で、早帰りになる期間の放課後や春休み期間の過ごし方(交通事故防止・友達との関わり方・人に迷惑をかけない遊び方、SNSの取扱い等)について、ご家庭でも、お子様へのご指導をお願いいたします。
 ご理解とご協力の程、どうぞよろしくお願いいたします。

学習用タブレットで、電子図書を読む

 季節は間もなく、節分。学校の玄関先には、節分にちなんだものが掲示されています。2月4日は立春。こよみの上では、「春」となります。とはいえ、ここに来て、インフルエンザ・新型コロナ、そしてノロウイルスの感染症が増えてきております。学級閉鎖をする学校もまた出てきております。引き続き、石鹸での手洗いとうがいをこまめに行い、予防に努めたいと思います。

 さて、鴻巣市電子図書館を皆様はご存知ですか。利用には、鴻巣市立図書館の利用者カードが必要ですが、カードさえあれば電子図書館を利用するためのIDとパスワードをホームページ上で登録し、その後、すぐ閲覧が可能となります。このシステムを屈巣小学校でも利用できないかと考えましたが、市立図書館のカードを果たして全員が持っているだろうか。持っていない場合は、保護者の方に利用者カードを図書館に作りに行っていただかなければならない。でもそれは、大変、ご面倒をおかけすることになる。やはり、これは難しいかと思いながらも、市立図書館担当の市役所職員の方に相談してみました。そして、数か月が経ち、市内小中学校のモデル校として、屈巣小学校(1校のみ)に先行導入しますというお知らせが、先日届きました。

 現在は、まだ、利用開始前のシステム上の設定等をしている段階ですので、各教室やご家庭で学習用タブレットを用いて鴻巣市電子図書館の蔵書を読むができませんが、近々開始できるとのことです。その際は、改めてお知らせをいたしますが、閲覧可能となった際は、利用上の注意点や著作権について十分留意していただくことを保護者の皆様にもお願い申し上げます。(詳細は、閲覧方法等のお知らせの際にご確認ください。)

 今回のこのような動きは、以前この場で何回か話題にいたしました、本校児童の語彙(ごい)(言葉)を豊かにする取組の一つとなります。学校の図書室の蔵書数には限りがあり、新刊本の導入も予算の関係から毎年限られています。一方、本校児童の語彙(ごい)の量と質を向上させるためには、読書活動は欠かせないと考え、児童が、できるだけ、多くの本に気軽に触れること(読むこと)ができる環境を整えるために、電子図書館とタブレットを結び付けた次第です。

 新しい試みですので、利用上の課題も出てくることと思います。その際は、一つ一つ解決を図りながら、有効活用して参りたいと思います。本取組についてのご理解ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

2024年 心新たにスタート

 新年、明けましておめでとうございます。
 2024年(令和6年)を迎え、皆様におかれましては、益々ご健勝のこととお喜び申し上げます。今年一年、皆様にとって幸多き年となりますよう、心からお祈り申し上げます。また、旧年中は、保護者の皆様・地域の皆様に大変お世話になりました。改めて厚く御礼申し上げます。

 さて、今年は「辰(たつ)」年ですが、「十干十二支」でいうと、「甲(きのえ)辰(たつ)」の年です。「甲(きのえ)」は、十干の最初で、甲冑(かっちゅう)の「甲」の文字から鎧や兜を連想させ、種子が厚い皮に守られて芽を出さない状態や、物事に対して耐え忍ぶ状態を表しているとのことです。また、辰は「振るう」という文字に由来しており、自然万物が振動し、草木が成長して活力が旺盛になる状態を表します。この二つの文字を合わせた「甲辰の年」は、これまで耐えて努力してきたことが、グンと飛躍して、さらなる成長が期待できる年」と言われています。
 コロナ禍であっても、その時その時を精一杯頑張ってきた子どもたちが、グンと飛躍して、より一層成長する2024年となるよう、本校職員一同、心新たにして教育活動を展開してまいります。保護者の皆様・地域の皆様のご理解とご協力を今年もどうぞよろしくお願いいたします。
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緊急事態への対応について
 先週の石川県能登半島地震による災害、その災害援助活動中の航空機事故と、「まさか」と思う出来事が発生しました。ここに、亡くなられた多数の方々に謹んでお悔み申し上げます。また、ご遺族様等、被災された方々には、心よりお見舞い申し上げるとともに、一日も早い復旧・復興を衷心よりお祈り申し上げます。

 学校といたしましては、今回の事を「他山の石」とせず、登下校時の大地震・全国瞬時警報システム(Jアラート)の発令・不審者侵入等、緊急事態への対応について改めて確認し、児童の安全安心の確保に努めることが大切になると受け止めております。つきましては、過去にご案内しました以下の文書を学校ホームページ上で改めてご確認ください。
○「登下校時に大地震が発生した際の対応について」
○「Jアラート緊急放送時の対応について」

 なお、不審者侵入対応については、警察の方の指導を受けながらの職員研修を今後実施し、その後、児童の避難訓練を行う予定です。また、校外で緊急事態が発生した際は、通学路周辺や学校近隣にお住いの方々に児童が救助・避難を求めることも考えられます。その際は、児童の安全確保に最大限のご協力をお願い申し上げます。

NHK「どうする家康」最終回を前にして ~徳川家と鴻巣・川里のつながり~

 間もなく冬至(12月22日)を迎えます。日照時間が短くなり、太陽のありがたさを身に染みて感じる季節となりました。保護者の皆様には先月21日からの教育相談において、お忙しい中ご協力いただき、誠にありがとうございました。担任が保護者の方々と個別にお話をさせていただく機会を設けることは、貴重な場となることを改めて感じました。
 さて、私ごとで甚だ恐縮ですが、12月は、毎年それまで楽しみにしていたことが、終わってしまう月になります。それは、12月にNHKの大河ドラマが最終回を迎えるということです。私は小学6年生から毎週日曜日の大河ドラマだけは、見続けている「大河オタク」で、12月は、まさに「大河ロス」になる月なのです。(途中、未視聴の年も数本ありますが・・・。)
 今回の大河ドラマの主人公は、タイトルのとおり 徳川家康 です。この家康とその子孫(将軍)と私たちの郷土鴻巣・川里との関係が意外とあることをお伝えしたく、前置きが長くなり失礼いたしました。
①鴻巣御殿 (引用サイト:鴻巣御殿模型について - 鴻巣市公式ホームページ(生涯学習課)
将軍が旅行のときに使用する専用の宿泊施設のこと。鴻巣御殿は将軍の鷹狩りのときに使用する施設として、1593年に徳川家康によって造られた。二代将軍秀忠、三代将軍家光も、毎年のように鴻巣を訪れていたという記録が残っている。その後、1691年東照宮(家康を祀った神社)が設けられた。

②勝願寺 (引用サイト:勝願寺にでかけよう| こうのす広場[鴻巣市]
鎌倉時代に建てられた寺、関東十八檀林(だんりん、僧侶の学問の場)の1つであり、徳川家の庇護を受けて栄えた寺院。今でも至る所に徳川家の家紋「三つ葉葵(あおい)」を見ることができる。

③伊奈忠次・忠治のお墓(引用サイト:伊奈忠次PR映像 バラのまち埼玉県伊奈町公式ホームページ )
②の勝願寺にある。伊奈忠次は、徳川家康の家臣として江戸に共に移り、関東を治める実務を担った。4年生の社会科で学習する人物。荒川と利根川の流れを大きく変える工事を次男忠治、孫の忠克が受け継ぎ、埼玉県東部(元荒川や古利根川流域)の洪水を防ぎ、新田を開発し米の収穫量の増加を果たした。元荒川は、屈巣地区のすぐ西側を流れており川里地区もこの恩恵を受けていると考えられる。

④屈巣沼☞掘り上げ田へ(引用サイト:宮代町デジタル郷土資料「テキスト/井沢弥惣兵衛の開発」 )
川里中央公園の弁天沼からゴルフ場周辺は、江戸時代前半は、かなり大きな沼で屈巣沼と呼ばれた。幕府の財政立て直しを期待された8代将軍徳川吉宗(別名:米将軍)は、米を増産させるために、家臣の井沢弥惣兵衛(これも4年生の社会科に登場)に見沼代用水(共和地区を通過)の工事を命じた。その際、流域のいくつかの沼を水田にかえる工事をした。屈巣沼もその1つ。他に行田の小針沼などがある。

 全ては、秀吉が、家康に未開の地の江戸へ領地替えを命じたことが始まりだと思います。「もし、家康が江戸に来なければ・・」今の日本社会のかたちは、違うものになっていたのかもしれません。まだまだ、徳川家と鴻巣・川里の関係はありそうです。情報をお持ちの方は、学校まで御一報いただけると幸いです。

児童の語感を磨き、語彙を豊かにするための指導の工夫(2年生の研究授業から)

 気持ちのよい秋晴れが続いています。まさに、「〇〇の秋」にふさわしい気候です。先週の金曜日(10月27日)に2年2組で研究授業を行いました。これは、来年度の11月上旬に本校において実施する「教育研究発表会」を意識した取組で、1年後には、本校で発表をすることになっております。鴻巣市内全小中学校から教員が参加し、互いの指導力(授業力)を高めるための研修の機会となります。


 本校では、タイトルにあるように国語科の授業を中心に、確かな言語で豊かにコミュニケーションを図る児童(くすっ子)を育成することをめざして、児童の語感を磨き、語彙(ごい)を豊かにするための指導について研究しています。(ここでいう研究とは、どのように授業をすることが児童の力をつけることになるのかということを検証することをいいます。)
 さて、今回2年生は、文の中には、「主語と述語」があること理解し、主語と述語をはっきりさせる(意識して使う)と、伝えたいことがわかりやすくなる。反対に、主語と述語が不明瞭だとわかりにくくなる。(または、通じない。)ということを学びました。いわゆる「日本語の文法」の初歩の学習となるのですが、2年生の児童にとっては、日頃ほとんど意識しないことなので、難しいと感じる内容です。確かに文法の学習は、単調で厄介な部分や面倒な部分があります。しかし、他者としっかりコミュニケーションを図るためには、用いる言葉が重要となることはいうまでもありません。ですから、日頃無意識に使っている言葉について学ぶ意味を児童とともに本校職員も考え、児童が言葉について楽しく学び、生活に生かしていけるように授業を創造していかなければならないと感じています。


 授業後は、鴻巣市教育委員会の指導主事(国語のエキスパートの先生)に、ご指導いただき、授業をした担任のみならず、全職員が明日からの授業を見直すポイントを教えていただきました。その折、戦後の日本の国語教育を牽引した大村はま先生の言葉を紹介いただきましたので、原文のまま引用いたします。
〇子どもが語彙を増やすということは、結局生活を広げることです。
〇ただ、ことばづかいがじょうずだというようなことだけではなく、ことばにたいしては、常に敏感でありたいと思っています。そして、ことばの端々にこもってくるその人の気持ちを感じとるような敏感さと、そこにこめられている自分のことばの端々にいろんな気持ちをこめることをさせたいのです。
〇発表する人に対する温かい気持ちやそれをもり立ててあげる気持ちやその人が言い足りないでいるところを質問してあげる気持ちが大切です。発表する人がいっしょうけんめい発表したけれど、上がっていて大切なことを落としたり、時間が無くなって割愛(省略)したりしたときなどに、その内容をよく知っているお友だちが、じょうずに質問してあげるっていうようなことは、たいへん大切なことだと教えます。

 いずれも、昭和45年に語られた内容です。53年後の令和の時代においても、色あせることなく、人として生きる上で大事にしたい感覚であることを教えてくれます。1年後の本発表時のくすっ子の成長ぶりが、とても楽しみです。

「ことばのスイッチON その②」

 先週土曜日の本校の運動会では、大変お世話になりました。今年度より、新1年生の競技の再開や入場者数の制限解除をしつつ、午前中のみの開催、来校者の立見のお願い等、「アフターコロナの運動会」をRenewしながら実施することができました。
 準備や片付けにお手伝いいただいた保護者様や地域の皆様、運動会の実施にあたり、御理解御協力賜りましたこと、厚く御礼申し上げます。
 さて、2学期当初の学校だよりで「ことばのスイッチをONにする」ということを話題にしました。このことを受けて、今月末には、2年生において国語の研究授業も実施します。新たな言葉を獲得し、自分の気持ちを多様に表現したり、他者が書いたり話したりした言葉の意味や情景を自分なりに解釈できる児童を全校でめざしています。そのためには、「国語の時間+読書の時間+言葉の意味をつかむ時間」が大事になります。
 読書の時間は、本や電子書籍を読む時間。言葉の意味をつかむ時間は、読んだり、聞いたりした言葉で知らない言葉に出会ったときに、「わからない」で済ませず、誰かに尋ねたり、辞書やインターネットで意味や使い方を調べたりして、「なるほど、そういうことなのか」と理解したり、「(そういうことがわからなくても)そういうことを表す言葉があるのか」と思う時間を指します。この言葉の意味をつかむ時間こそが、「ことばのスイッチをONにする」ときなのです。このスイッチは、不思議なことに何度かONにすることを経験すると、次第に自動スイッチになっていくとおっしゃる方もいます。自動スイッチという意味は、「調べないと(わからないと)気が済まない、スッキリしない、だから自ら調べる、使えるようにしようとする」状態のことです。
 子どもたちの「ことばのスイッチ」は、いつONになるかは、わかりません。何気なくテレビを見ているときかもしれません。保護者の方が発した言葉がきっかけになるかもしれません。知り合いのおじさん・おばさんが言葉を発したときかもしれません。そこで、子どもが「○○ってどういう意味?、△△って意味がわからない」と言った瞬間を見逃さないことがポイントになるのかなと思います。もし、このような場面に立ち会うことになりましたら、「一緒に調べてみよう。」と伝えていただくことをお願いいたします。
 子どもたちの「ことばのスイッチ」は、豊かなライフワークに役立つものと思っております。

「ことばのスイッチ ON」 ~子どもの語彙を豊かにするために~

 「おはようございます。」と子ども達と交わす挨拶は、やはり気持ちのよいものです。今朝、しばらくぶりに挨拶を交わし、私自身の気持ちの切り替えがやっとできたという思いがしました。
 2学期は、運動会を皮切りに、学校行事や体験的な活動が1学期より多く計画されています。目的をもって行事や活動に取り組むことで子ども達が大きく成長していきます。「くすっ子」一人一人が、実りある2学期となるよう職員一同頑張りますので、1学期に引き続き、保護者の皆様・地域の皆様の御理解と御支援をどうぞよろしくお願いいたします。
 さて、皆様は「しぐれ」と聞いて、どんな言葉(「しぐれ」「〇〇しぐれ」「しぐれ○○」)が、思い浮かびますか。実は、7月の終業式で「しぐれ」の宿題を全校児童に出しましたので、私なりに調べてわかったことをお伝えします。
①「しぐれ(時雨)」
・晩秋から初冬にかけて、晴れたかと思うと曇り、曇ったかと思うと日差しが出るような時に降っては、すぐ止むような雨のこと。(引用HP:お天気.com) ・涙ぐむこと。涙。(引用HP:goo辞書)
②「せみしぐれ」
 ・せみが、一斉に鳴きたてる声を時雨の降る音に見立てて言い表したことば(引用HP:goo辞書)
③「かき氷のしぐれ」
 ・かき氷に赤や黄色のシロップをかけ、さらに練乳やミルクをかけたもの(引用HP:ひらけ大辞泉)
④「しぐれ煮」
 ・ハマグリやあさりなど貝のむき身に、しょうがを加えたつくだ煮(引用HP:語源由来辞典)
 

 どの「しぐれ」も、どういうものを指す言葉なのかは理解できましたが、①③④は、???が残りました。それは、どうしてそれを「しぐれ」というのか、ということです。紙面の都合上、この後私が知りえたことは省略させていただきますが、私も自ら宿題に取り組んでみたところ、調べることが面白くなり、しばし没頭することができました。この状態を「ことばのスイッチがONになる」というそうです。
 2学期は、子ども達一人一人が、自分の「ことばのスイッチ」をONにする取組にも力を入れたいと思っております。なお、「しぐれ」に次ぐ第2弾の言葉を募集しています。いつでも、校長にお声がけください。

アフターコロナゆえに、あせらず、ゆったりの気持ちをもって

 7月は、酷暑が続き登下校時の熱中症が心配される日が続きましたが、子どもたちは、元気に1学期の最後を乗り切りました。登下校時に、子どもたちと一緒に歩いてみると、毎日大変な思いをして家と学校を往復している子どもたちの気持ちを知ることもできました。みんな本当によく頑張りました。また、保護者の皆様には、1学期の教育活動にご理解・ご協力賜りましたこと、深く感謝申し上げます。
 さて、7月11日に京都大学の研究チームが「コロナ禍で5歳児に約4か月の発達の遅れ・3歳、5歳ともに発達の個人差拡大」という調査研究の結果を発表しました。コロナ禍の3年間に、感染症予防のために人との関わりが余儀なく制限されたことが、結果の一要因との報告がなされていました。
 この結果を知り、必ずしもそうだとは断定できませんが、小学生の子どもたちにも多かれ少なかれ、似たようなことがいえるのかもしれないと私は感じました。また、これは、「誰かが悪い」というわけでもないし、子どもたちは、子どもたちで3年間のコロナ禍の生活を私たち大人を頼りに頑張ってきたのだから、私たちは、慌てることなく今の状況を冷静に受け止め、「アフターコロナゆえに、あせらず、ゆったり」の気持ちをもって、子どもたちの心理等をよく見極めて接することが大切になると、思いました。
 明日から、夏休みが始まります。アフターコロナの夏休みとなりますが、時には、私も含め、子どもたちも、ご家族様も、みんなで、あせらず、ゆったり、充電できるといいなと思っております。しばらくの間、子どもたちに会えませんが、始業式の日に、また、くすっ子全員と元気に会えることを願っております。


※教室のカーテンを洗濯していただき、誠にありがとうございました。夏休み中の電話受付は、平日8:15~16:45までの間とさせていただきます。土日や学校閉庁日(8月11日から16日)または、時間外の緊急連絡は、市役所の代表(541―1321)へ電話にてご連絡ください。

※生成AIの取扱いについて
 文科省ガイドライン等は、「夏季休業中に取り組む作品やレポートなどの作成については、生成AIによる生成物をそのまま自己の成果物として応募・提出することは、評価基準や応募規約によっては不適切又は不正な行為に当たること。また、このような利用は、活動を通じた学びが得られず、自分のためにならないこと。」とあります。また、利用規約に年齢制限もありますので、ご留意ください。

しなやかに、たくましく生きるためのトレーニング ~失敗してもいい居酒屋の話~

 鴻巣市では、「子どもの居場所コーディネーター」(市役所こども未来部こども応援課所属)という職員がいます。定期的に来校され、鴻巣市の子どもの居場所支援事業についての情報や資料を提供いただいています。先月、いただいた資料の以下の文章が目にとまり、読み入ってしまいました。(以下、引用文)


 山形県米沢市で会員制の居酒屋「結」を切り盛りしている白石祥和さんの本業は、不登校の子どもたちが学ぶフリースクールを運営するNPO法人の代表だ。仕込みが始まる午後4時ごろになると店の「おやじ」の顔になる。「笑顔で明るく失敗してもいい」これが就労をめざす若者のトレーニングの場である店の基本スタンスだ。
 白石さん自身、「失敗」や「まわり道」の連続だった。山形大学を卒業後、地元の消防士の採用試験に2年続けて落ちた。日雇いのトンネル工事、塾の講師、北海道の牧場で働いた経験の後、米沢市内の小学校の特別支援学級の支援員として働いたことが転機となった。こどもたちが笑顔になれる場所がもっと必要だと感じ、2007年にフリースクールを作った。その後、卒業生や引きこもりの若者から相談が寄せられるようになり、地域のサポートステーションを開設して、就労支援を始めた。
 しかし、コミュニケーションの取り方の講習、職場体験プログラムに参加しても、就労につながらなかったり、孤立して引きこもったりする若者の姿も見てきた。そこで、地域の人に応援してもらい『失敗してもいい場所を作ろう』と趣旨を理解してくれる客による会員制で、安心してトレーニングできる居酒屋を開店させた。店の名前は『結』。地域の人や企業からの寄付が土台のこの店は、「挑戦する若者と地域の人たちが結びついてほしい」との願いが込められ、店のスタッフとしてお客さんを相手に人間関係をトレーニングする。白石さんは、「どんな若者にも挑戦できる場と認めてくれる人が必要だ」という思いで店を続けている。(R5.5.1読売新聞掲載)

 

 学校も、児童が社会にでるためのトレーニングをしている場と考えると、白石さんの取組に学ぶべきところが多いと思いました。「笑顔で明るく失敗していい」。このことを基本にすることが、児童がしなやかに、たくましく成長することにつながる。という思いをもちました。この夏休みには、米沢に足を運び、臨時会員となって「結」にお邪魔したいとも思いました。

「元くすっ子」からのメッセージ ~先輩の姿が後輩の姿をつくる~

 麦秋を迎えました。寒暖の差が大きいこの時季ですが、「くすっ子たち」には、引き続き健康に留意し、1学期の後半を元気に過ごしてほしいと思っております。
 さて、今月は、二人の元くすっ子からいただいた間接的なメッセージを紹介いたします。一人目は学校 HPを通じて繋がることができた、竹内 宙明 さん(平成7年度卒業生)です。
 今年1月30日の学校ホームページに、明治14年の開校年に書かれている「薬師前」という地名から、学校の近くには、「薬師神社か薬師如来(お寺)があったと思われるが、現存しないのはなぜか。」と掲載したところ、竹内さんが、自主的に学校周辺を歩いたり、文献を読んだりして調べた結果をレポートとして郵送してくだりました。そのレポートから、屈巣小学校周辺は、江戸時代まで存在したと思われる「桜本坊(さくらもとぼう)」というお寺の敷地であったこと。また、桜本坊には、歴史の教科書に出てくる行基(ぎょうき)が作ったとされる薬師如来坐像と、これも教科書に出てくる運慶(うんけい)が作ったとされる立ち姿の薬師如来像が安置されていたことから、薬師前や薬師堂という地名が、学校の近くにはあることを教えていただきました。さらに、桜本坊は、京都のお土産で有名な「八ッ橋」で知られている京都聖護院の配下のお寺であったこともわかりました。その桜本坊が、今は、なぜ存在しないのかということについては、紙面の都合上、学校ホームページに掲載させていただきますが、竹内さんのレポートから伝わる探究心・ねばり強さと地元愛に、とても感激しました。
二人目はプロ野球「阪神」の投手、桐敷 拓馬 さん(平成23年度卒業生)です。先週金曜日(5月26日)の試合で先発し、7回表まで投げ、5安打1四球に相手打線を抑え、見事初勝利を挙げたことは、多くの方がご存知かと思います。桐敷選手は、昨年度プロ野球入りを果たしましたが、1軍の試合では出番が少なく、苦しいプロ1年目を過ごしたことと思います。しかしながら、苦しさを味わった分、たくましさが増し、初勝利を挙げた試合では、1点差で負けていても、冷静かつ大胆に打者に向かってボールを投げ込み合計10個の三振を奪う力投ぶりでした。特に、6回裏の0アウト1塁で打者としてバッターボックスに入った桐敷選手が、2ストライクを取られたあと、ファールになると三振になる危険性がありながらバントをした場面(結果は、相手投手の好守により、ランナーがアウト。打者走者の桐敷選手が1塁ランナーに残りました。)と、その後、後続の打者がアウトとなり攻守交代となったため、桐敷選手は休む間もなくすぐにマウンドに立ち、7回表を三者凡退に抑えた場面が、大変しびれました。昨年度、野球中継のテレビで見た姿に比べ、しなやかで、たくましくなった桐敷選手の姿は、私たち地元の人々を元気にしてくれたはずです。
 先輩の姿が、後輩の姿をつくることを願い、元くすっ子からのメッセージを昨日の全校朝会で、今のくすっ子に伝えさせていただきました。記事にさせていただいたお二人、そして御家族様、ありがとうございました。